換気の話③
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明日は定休日。
ノープランの難波です。
今日は第1種換気の話を。☞換気の話②
ほとんどの第1種換気システムが、
給気と排気をうまく交差させて排気の
持つ熱で給気を温める熱交換を備えて
います。
このシステムのいいところは
給気と排気が熱交換をすることで
換気によって失われる暖房した熱や
冷房のエネルギーを70%ほど(某メーカー値)
取り戻すことが可能?な点。
例えば真冬に室内が20℃で屋外が
0℃であれば通常の換気なら20℃
も温度差のある冷気が直接室内に
入ってくることになります。
就寝中もずっと換気しているわけなので
普通であれば室内の換気は5~8℃くらいまで
下がってしまうはず。
これが北海道のような寒冷地であったら
もっと大変です。
屋外との温度差が40℃を超えてしまうこと
も珍しくないですから、24時間換気をする
ということは大量に暖房の燃料を消費する
ことになってしまいます。
それを70%も回収することができるなら
それが本当であれば素晴らしいことだと
思います。
しかしこのシステムの欠点は
冬季、外気温が低くなると熱交換器の中で
結露が生じる事です。
熱交換器は、和紙を固めたような熱交換素子で
作られている全熱交換タイプと、アルミニウム
などの金属や樹脂で作られて作られている顕熱
交換タイプとがあります。
熱交換器は熱伝導率の高い素材で作られて
いますから、どんな素材であれ20℃以上の
温度差がある空気がすれ違えば、結露を引き
起こす可能性大です。
ちなみに22℃で相対湿度50%の空気の露点は
11℃。 ※露点とは結露し始める温度。
22℃と0℃の熱交換では確実に結露が生じるのでは。
結露水があれば埃や花粉ダニの死骸等の浮遊粉塵
が付着しやすくなります。
熱交換器の前後にはフィルターが取付られていて
浮遊粉塵から熱交換器を守っているのですが、
24時間回り続ける換気システムですので
空気の流量も膨大となります。
フィルターの頻繁な清掃が必要なります。
換気装置はたえず回り続け、僕たちが呼吸する
空気の通り道ですから、カビやダニがこびりついた
ところを通ってくる空気なんて誰も吸い込みたくは
無いはず。
可能であれば1週間に1度くらいは点検と
清掃が必要だと思います。
また、全熱交換タイプに限りですが
シックハウスの元凶ともいえるVOCのような
非常に小さな物質は排気から給気へ数%戻って
くる可能性があるということです。
全熱交換の熱交換器は水蒸気も戻ることで
全熱交換といわれるわけなので、VOCの戻りも
十分考えられます。
熱交換素子の密度を上げて透過量を下げれば
より安全になりますが、熱交換性能も下がります。
このことから顕熱交換タイプが普及したようですが
換気システムの使命は空気をキレイにすること。
熱交換性能よりも換気効率を優先するべきかと
思います。
つづく
それでは!👋
参考文献:弊社顧問 岡田 好勝著 『住宅取扱説明書』
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