省エネ住宅
2020年を迎え、初ブログの伊藤です。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
先日『改正建築物省エネ法説明会・住宅省エネ技術講習会』
に参加してきました。
その内容と省エネ住宅について、少しQ&A方式で、嚙み砕いてお話したいと思います。
<2021年4月より新築住宅設計の際、お施主様へ省エネ基準に
ついて、建築士からの説明義務が課せられます。>
Q:説明義務?何を説明してくれるの?
A:新築する住宅が省エネ基準に適合しているかどうか。
もし適合していない場合、省エネ性能を確保する為の措置について。
Q:省エネ基準って、どんな基準?
A:こちらをご覧ください ↓
省エネ基準は住宅が備えるべき性能の目安となる基準を国が定めたものです。
Q:目安って具体的にどんなこと?
A:外皮性能と一次エネルギー消費量です。
日本を8つの地域に区分して、地域ごとに基準値が定められています。
Q:外皮性能って?
A:屋根や外壁、窓などの断熱性能のこと。
『UA値やC値』を目にしたり聞いたりしたことはありませんか?
冬のスキー場をイメージしてみて下さい。
ウェアは薄手のピステより、ダウン素材のウェアで全身すっぽり包んだ方が
暖かいですよね。グローブも手首に冷たい風が当たらないようウェアとの隙間が
出来ないようしっかりつけた方が暖かいですよね。
このダウンが住宅で言うと断熱材。
家がすっぽり断熱材に隙間なく、覆われていると暖かく、家の内部の熱が
失われにくくなることはイメージして頂けるでしょうか?
家全体の熱損失を数値化したものがUA値。
熱が失われるわけだから、UA値は数値が低いほど、断熱性能が優秀!
国はこのUA値を8つに区分した地域、それぞれに理想とする数値を設定。
寒冷地は外気温が低い⇒家の熱が失われ易い⇒設定されている理想値は低い
因みに新潟市の地域区分は5地域で国が定めたUA値の基準値は0.87です。
ユースフルハウスの標準仕様の断熱性能でのUA値は0.46です。
そして外皮の隙間をできるだけ少なくする=気密化する
ことで隙間からの外気の侵入を防ぐことができます。
この気密を数値化したものがC値です。
C値が小さい⇒隙間が少ない⇒隙間からの空気の侵入を防止できる
⇒暖冷房の負荷の低減⇒適格な計画換気ができる。
Q:一次エネルギー消費量って?
A:住宅に必要な設備(空調、給湯、照明など)で使うエネルギーを数値化したもの。
太陽の光エネルギーを使って、電気をつくりだすシステムの太陽光発電を
採用すると、消費⇒マイナスだけでなく、創り出す⇒プラス(創エネ)とすることもできます。
Q:一次エネルギー消費量の省エネ基準は?
A:こちらをご覧ください ↓
建てようとしている住宅と同じ地域、同じ床面積で基準の仕様で建てた時
消費するエネルギー消費量が「基準エネルギー消費量」
省エネ手法を加味した仕様(高断熱性能にする、省エネタイプの設備機器を使う等)
で建てた時、消費するエネルギーが「設計一次エネルギー」
これらの計算結果が【基準一次エネルギー消費量】≧【設計一次エネルギー消費量】
になることが求められるのです。
断熱性能と共に設計一次エネルギー消費量が基準一次エネルギー消費量に対して
どれくらい削減されているのかで、ランク付けをして、家の省エネ性能を★の数で
表したものが『BELS』で、最高ランクは★5つです。
因みにユースフルハウスの標準仕様で省エネ性能は★5つのランクです。
以上、省エネ住宅についてざっくりとした説明で、知識のある方にはお叱りを頂くかも
しれませんが、省エネ住宅初級編というスタンスで、「省エネ住宅って?」という方に
とって「へー、そういうことなんだ」と少しでも感じていただければ有難いです。