北海道 旧荒谷邸に学ぶ
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顔が大きいのでマスクの長時間使用で耳が痛くなる、まだまだ花粉症の難波です。
少し前の話になりますが、現在発売中の「建築知識 ビルダーズ」に掲載されている北海道の旧荒谷邸に、2月に見学させて頂きました。
約40年前、北海道で断熱気密の技術がようやく日の目を見始めたころ、温熱環境の研究者である荒谷昇氏が、自らの研究の成果を確かめるべく設計した、いわば実験住宅としての自邸である。高性能な部材も設備も設備もなかった時代に、寒さ暑さを建築的に解消しようと試行錯誤し続けた荒谷氏。この住宅にはそんな荒谷氏が導き出した「答え」が散りばめられている。 (ビルダーズ 本文より抜粋)
全室23℃程度。暖かかったです。
断熱材は、壁がグラスウール100mm+SF150(スタイロフォーム) 屋根はグラスウール400mm
木製の二重玄関ドア
現在お住まいのタギさんは、半地下に設置した小さな薪ストーブ1台を微小燃焼させて約100坪の家を暖房しています。
「家中を温めるというよりも、寒さを無くすという発想のほうが大事」みたいなことを仰っていたと思います。
この建物では薪ストーブは暖房の主役ではなく、家全体の熱収支が赤字にならないようにするための脇役なのだそう。
C値は約3cm2/m2との事。意外。でもC値3で暖かい家と、C値0.8で寒い家(同じ暖房をして)だったら前者のほうがいいなあ。などと考えてもみる。
機械ばかりに頼らずに、家の性能を上げてのゼロエネルギー住宅を提案する私達としては、数値も大事だけど実生活での快適さや、ランニングコストを抑えることも考えなければならない。
高性能住宅で快適に住んでいただき、住宅ローン、メンテナンス費、光熱費を含んだ生涯コストのかからない家づくりの提案をする。と、今でも提案していますが更に強く思いました。
荒谷先生の言葉
「自分が住んでいる地域が最も恵まれていると思えるような住居をつくりだすこと、それがその地域の文化を築き上げることだし、私たちの精神的な豊かさを築き上げる大切な条件だと思います。」
私たちが作った家に住んで、ご家族の心も豊かになる生活をしていただく。 目指して行きます。