家の広さ=家の大きさだけなのか?
こんにちは、設計の藤原です。
少し前ですが、5月中旬頃に山形県の本間氏別邸庭園に行ってきました。
広大な庭とそれを存分に楽しむための窓配置、家の中にいるのにまるで外にいるのかと錯覚するような解放感と抜け感でした。
今は資材高騰で家の金額だけではなくそもそも土地自体も大きな建物を建築できる土地がなかなか見つからないなんてこともあり、自分たちの求める広々した家が建てられないと思っている人もいるかもしれません。
ですが、 家の広さ=家の大きさ だけなのでしょうか?
見に行った本間氏別邸も確かに大きな建物ではありましたが、体感した広さはただ床の面積が大きいからではないと思います。
感じた広さの1つは窓から外への抜け感です。
部屋の端から端まで開く窓は外空間の広さも体感できて、窮屈感を感じさせません。
写真のような一切壁のない設計は今の建築基準法だと難しいですが、構造の許す範囲で大きなサッシを採用することで広々した空間を演出できます。
リビングに大開口サッシを設けた例
枠が少なく開放感も抜群です。
外も目線が気になる場合はフェンスや壁を立てて対策もできます。
サッシを連続させることで外との繋がりを強めた例
通常サイズのサッシでも組み合わせることで部屋の広さ以上に広さを感じることができます。
感じた広さの2つめは天井の解放感(連続性)です。
古くからの日本家屋の襖(ふすま)上部には欄間(らんま)が造られていましたが、これは採光と通風が目的でした。
ただ、欄間の役割は家の広さにも貢献してそうです。
天井を遮らずに奥の部屋までつながって見える襖は小さな1つの部屋の閉鎖感をなくしてくれます。
写真はLDKと玄関の壁の上部を解放した例です。
ただ壁で仕切られるよりも天井が奥まで続くことで広く感じられます。
こちらの写真も個室の壁を目線が遮れる高さで留めたパターンです。
天井まで壁を作らない事で狭いはずの廊下も広々した一体的は空間として感じられます。
もちろん欄間の機能だった採光と通風の役割もあるので高気密高断熱の住宅とも相性抜群です。
設計次第では家の大きさ以上に広々と解放間のある家が設計できるかもしれません。
ユースフルでは様々な条件も踏まえながら住み心地の良い解放的な家をご提案します。
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